「グローバルな持続可能性の実現に向けた闘いの命運は都市が握っている」
第8代国連事務総長の潘基文(パン・ギムン)(2007年~2016年)

2025年大阪・関西万博ドイツパビリオンの展示では、循環経済をメインテーマに取り上げます。人々の暮らしや経済を閉じられた系の循環型に進化させることは、持続可能な未来志向型の社会を実現するうえで重要な足がかりとなります。

ドイツパビリオンは、すべてが「循環」に関わっています。たとえば、パビリオン自体の設計、ビジター体験、デザイン、技術や未来ビジョンの展示などに、それが反映されています。デザイン面でも、展示コンセプトの柱である循環をサークルの形で表現しています。

ドイツではここ十年間で発想の転換が進行し、持続可能性を軸として先端技術の開発や未来に備えた対策が推し進められるようになりました。物質循環の系をいかに閉じるかが、持続可能な経済活動の鍵を握っています。サーキュラーエコノミー(循環経済)の形成という大きな目標のもとに、すべての消費財を循環ループに戻し、資源消費を大幅に削減することにより、廃棄物を出さない(「ゼロウェイスト」)経済活動を目指します。循環経済というテーマは、国連が掲げる「持続可能な開発目標」の多くと非常に高い関連性があり、ドイツパビリオンが取り上げる万博サブテーマ「いのちをつなぐ」でも大きな意義をもちます。国連の持続可能な開発目標のうち、ドイツが万博で展開するのは目標9(産業と技術革新の基盤をつくろう)と目標11(住み続けられるまちづくりを)の二つですが、循環経済はそのどちらにとっても重要です。

産業集積地であるドイツは、気候中立的な循環経済を実現する新技術の開発においてリーダーとなる大きな可能性を秘めています。ドイツ連邦経済・気候保護省にとっても、循環経済は基本的な戦略の一部です。2025年大阪・関西万博ドイツパビリオンは、循環型の未来についての問いを国際社会に投げかけ、共に考えることを目指しています。未来の生活圏としての循環型都市とは?ドイツが循環型社会、そしてエミッションフリーな社会を実現するための方法は?そこで未来のデジタル技術が担う役割とは?循環経済におけるエネルギー供給はどうなる?循環型社会が一人ひとりの暮らしに与える影響は?これらに対する答えは2025年4月13日以降、ドイツパビリオンでご覧いただけます
